
「子供のアレルギーでも安心して食べられるお菓子はないだろうか」。そう検索された方は、お菓子の袋の裏を返し、小さな文字を目で追った経験をお持ちかもしれません。原因食物は何か、表示のどこを見ればよいのか、きょうだいや友だちと同じものを食べさせてあげたいがどうすればよいのか。小さな疑問も、毎日のおやつの時間に重なると、静かに気持ちをすり減らしていくことがあります。
この記事では、子どもの食物アレルギーについて公的機関や研究班の資料で確認できる基本をまとめたうえで、お菓子のアレルギー表示の読み方、選ぶときの確認点、園や家庭での向き合い方を整理します。最後に、卵・乳製品・小麦粉を使わず国産米粉で焼き上げたSOMIOのお菓子を、大豆やアーモンドなど確認していただきたい原材料も含めて、ひとつの選択肢としてご紹介します。
子どもの食物アレルギーの基本:原因食物は年齢とともに変わる

まず、何が原因になりやすいのかを、公表されている調査で確認しておきます。消費者庁が公表した令和6年度の全国実態調査(即時型食物アレルギーによる健康被害の調査)では、解析対象6,033例のうち、原因食物は鶏卵が26.7%で最も多く、次いでクルミ15.2%、牛乳13.4%でした。クルミやカシューナッツなどをまとめた木の実類で見ると24.6%で、鶏卵に次ぐ2番目です〔1〕。
年齢別に見ると、顔ぶれが変わります。0歳では鶏卵60.6%、牛乳21.4%、小麦13.6%。1・2歳では鶏卵33.7%、クルミ14.6%、牛乳12.9%。3〜6歳になるとクルミ28.3%、落花生12.0%、イクラ9.4%となり、7〜17歳ではクルミ17.2%、牛乳13.8%、鶏卵10.7%です〔1〕。同じ報告書は、木の実類による健康被害が継続して増加傾向にあると結論づけています〔1〕。
一方で、乳児期から幼児早期の主な原因である鶏卵・牛乳・小麦については、加齢とともに多くは耐性を獲得する、つまり食べられるようになっていくとされています〔2〕。保育所向けのガイドラインにも、就学前にかなりの割合の子どもで耐性化すると考えられている、という記述があります〔3〕。原因食物は年齢とともに移り変わっていく可能性がある、という視点を持っておくと、お菓子選びの気持ちも少し変わるかもしれません。
診療の基本原則として、研究班の手引きは「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」を掲げ、食べると症状が誘発される食物だけを除去し、「念のため」「心配だから」と除去する食物を増やさないこと、原因食物でも症状が誘発されない「食べられる範囲」までは食べられることを示しています〔2〕。ただし、食べたことのない量を自宅で試すことは推奨されておらず、医療機関での確認が基本です〔2〕〔7〕。何をどこまで除去するのかは、主治医の診断と指示に沿って決めていくものだと確認しておくと安心です。
「安心」の土台になる、お菓子のアレルギー表示の読み方
市販のお菓子を選ぶとき、頼りになるのが容器包装のアレルギー表示です。容器包装された加工食品にはアレルゲンの表示が義務付けられている一方、ばら売りや量り売りなど容器包装に入れずに販売される食品や、飲食店で提供される食品は表示義務の対象外です〔5〕。
表示が義務付けられている「特定原材料」は、えび、カシューナッツ、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)の9品目です。カシューナッツは2026年4月1日に追加されたばかりで、2年間の経過措置期間が設けられています〔4〕〔5〕。しばらくは以前の表示のままの商品が流通する可能性があり、木の実類にアレルギーのある子どもの場合は、原材料名を丁寧に読む必要があります。
表示が推奨されているものの義務ではない「特定原材料に準ずるもの」が、アーモンド、大豆、バナナ、りんご、ごま、オレンジなど20品目あります〔5〕〔6〕。ハンドブックは、準ずるものの表示がない場合、使用していないのか表示されていないだけなのかが分からない、と注意を促しています〔5〕。
表示の形式は、「マヨネーズ(卵を含む)」のように原材料名の直後に括弧で示す個別表示が原則で、原材料欄の最後に「(一部に〇〇・〇〇を含む)」とまとめる一括表示も認められています〔5〕。卵の「玉子」「たまご」「エッグ」のような代替表記や「小麦粉」のような拡大表記も特定原材料を含むものとして扱われますが、特定原材料名が明記されないため、栄養食事指導の手引きは見落としに注意するよう求めています〔5〕〔7〕。
もうひとつ知っておきたいのが、意図せぬ混入に関する「注意喚起表示」です。混入防止策を徹底しても混入の可能性を排除できない場合、「本品製造工場では〇〇を含む製品を生産しています」といった表示を行うことが望ましいとされる一方、「入っているかもしれません」といった単なる可能性表示は認められていません〔5〕。なお、小麦の表示対象には大麦やライ麦は含まれません〔5〕。麦の名前が付いていても「小麦」ではない原材料があることは、小麦アレルギーの子どもを持つ方に知っておいていただきたい点です。
選ぶときに確認しておきたいこと:家庭で、園で、外出先で
表示のルールを踏まえたうえで、実際にお菓子を選ぶときの確認ポイントを整理します。研究班の栄養食事指導の手引きでは、鶏卵アレルギーの場合、原材料表示欄に鶏卵に関する表記がなければ摂取できるとされ、乳や小麦についても同じ考え方が示されています〔7〕。注意喚起表示については、原材料欄に特定原材料の表記がなく、その特定原材料に対する最重症の患者でなければ、基本的に摂取できるとされています〔7〕。ただし、症状が出る量は一人ひとり異なりますので、注意喚起表示のある商品の扱いは主治医と相談して家庭の方針を決めておくと安心です。
手引きには、鶏卵不使用のクッキーなどの菓子類は給食のおやつや外出時の携帯品として利用できる、という記述もあります〔7〕。また、市販の「米粉パン」に小麦アレルゲンであるグルテンが使われていることがあるため、食品表示や製造者に必ず確認するよう求めています〔7〕。「米粉」という言葉だけで判断しないことが大切です。
園との連携も、安心の大切な一部です。保育所におけるアレルギー対応ガイドラインは、安全・安心の確保を優先し、家庭で食べたことのない食物は基本的に保育所では提供しないこと、医師の診断指示に基づく生活管理指導表をもとに保護者と連携して対応することを基本原則としています〔3〕。新しいお菓子は、まず家庭で安全に食べられることを確かめてから、という順番です。ガイドラインはまた、誤食の主な発生要因として、配膳ミスや原材料の見落とし、伝達漏れなどの人的エラーを挙げています〔3〕。手引きも、きょうだいとの接触や取り違えなど生活の中での誤食予防と、購入時に原材料を確認する習慣づけを挙げています〔7〕。
ガイドラインには、アレルギー症状を誘発するリスクの高い食物が少ない、またはそうした食物を使わない共通献立メニューを取り入れる、という考え方も示されています〔3〕。保育所の給食についての記述ですが、家庭のおやつにも通じる発想です。除去している子どもの分だけ別のものを用意するのではなく、家族みんなで同じおやつを囲める日を増やす。その選択肢のひとつとして、次の章ではSOMIOのお菓子をご紹介します。
SOMIOの米粉のお菓子:ひと口目の美味しさと、「実は隠し味に」という発見

SOMIOの「森のマフィン」は、卵・乳製品・小麦粉・動物性食品、人工甘味料・添加物を使わず、米粉100%で焼き上げたヴィーガンマフィンです。公式サイトには、「子どもや大切な人が安心して食べられるものを」という思いから国産の米粉を使ったグルテンフリーのマフィンになったこと、管理栄養士が完全監修していることが記されています〔8〕〔17〕。
「苺」は、国産の大粒の苺を生地にたっぷり練り込み、もちもちぷるぷるな食感に仕上げたマフィンです〔9〕。「ブルーベリーキング」は、砂糖不使用の果実そのままのブルーベリーをこれでもかと詰め込み、ひと口目から食べ終わるまでゴロゴロとあふれる果肉感が続く、瑞々しい仕上がりとされています〔10〕。焼き菓子の「白みそクッキー」は、かるい歯ごたえと素朴でやさしい美味しさに仕上げられ、公式ページでは「大人から子どもまで楽しめる」一枚と紹介されています〔11〕。
この美味しさの後ろには、理由があります。隠し味として使われている、お味噌です。苺とブルーベリーキングには調合みそ「#11 あらごし」が使われており、苺では調合味噌の奥深いコクが苺の甘酸っぱさを引き立て〔9〕、ブルーベリーキングではお味噌のやさしい塩味がブルーベリー本来の甘みと香りをより引き立てると説明されています〔10〕。白みそクッキーは、無添加・無加糖の白みそ「#4 甘ほっくり」をたっぷり使い、白みそのコクと麹由来のやさしい甘みが自然に馴染み合うとされています〔11〕。お味噌の風味が前に出るのではなく、果実の甘みや米粉の素朴さの後ろで、発酵由来のコクと塩味がそっと輪郭を整える。知らずに食べて、あとから理由を知る。その順番こそ、SOMIOが大切にしている体験です。
そして、それぞれのお味噌には生まれた土地があります。「#11 あらごし」は、長野県飯田市で大正時代から続く麹屋が、天竜川とアルプス山脈に囲まれた環境で育った地元のお米で米麹を仕上げ、12ヶ月熟成させた、どこか懐かしい味のみそです〔12〕。「#4 甘ほっくり」は、滋賀県大津市で明治元年から150年以上続く蔵が、高級日本酒の仕込みにも使われる「蓋麹法」で麹を造り、6日間かけて仕上げる白みそです〔12〕。
SOMIOのお菓子を子どもと選ぶときに、確認しておきたい原材料
ここからは、SOMIOのお菓子について確認していただきたいことを正直にお伝えします。森のマフィンも焼き菓子も、卵・乳・小麦は使っていませんが、生地に豆乳とアーモンドプードルを使っているため、公式の「原材料・アレルギー表示」ページと各商品ページには、特定原材料に準ずるものとして大豆とアーモンドが表示されています〔9〕〔10〕〔11〕〔13〕。大豆やアーモンドにアレルギーのある子どもには向きません。さらに、まろ蜜ブリュレとスパイスキャロットケーキにはくるみ、有機バナナと有機バナナチョコにはバナナ、アップルシナモンにはりんごが加わります〔13〕。
もうひとつ、小麦アレルギーの子どもを持つ方に確認していただきたいのが、お味噌の原料です。白みそクッキーの「#4 甘ほっくり」は国産米・大豆・食塩が原料ですが〔11〕、苺とブルーベリーキングの調合みそ「#11 あらごし」は米・大豆・食塩のほかに大麦を含み〔9〕〔10〕、麦みそクッキーなど麦味噌を使う商品も国産大麦(キラリモチ)などを原料にしています〔18〕。大麦は「小麦」の表示対象ではありません〔5〕。大麦をどう扱うかは、お子さんの主治医の指示に沿って判断していただきたいところです。また、閲覧時点で公式サイトの商品ページや原材料ページには、製造ラインに関する注意喚起表示は見当たりませんでした。症状の程度によっては、「よくある質問」に案内のあるLINE公式アカウントから、注文前に相談しておくと安心です〔15〕。
森のマフィンは保存料を使わないため日持ちが短く、焼いてすぐのマフィンを急速冷凍してお届けしています〔8〕〔17〕。湿度を保った冷気で包み込むように均一に急速冷凍することで、乾燥を抑え、焼きたての状態を閉じ込めてお届けするための方法です。賞味期限は冷凍保存で約30日間、解凍は耐熱皿にのせて600Wの電子レンジで約35秒が公式のおすすめです〔9〕〔10〕。家族の好みに合わせて選びたいときは、21種類から6個を選べる「選べるマフィン6個セット」もあります〔14〕。商品ページの原材料名とアレルゲン表示も、あわせてご確認ください。

まとめ:表示を確かめる習慣が、「同じおやつ」の時間を増やしてくれる
子どものアレルギーとお菓子の「安心」は、ひとつの商品を見つければ解決するものではなく、確かめる習慣の積み重ねでできています。原因食物は年齢とともに移り変わる可能性があり、鶏卵・牛乳・小麦は多くの子どもが成長とともに耐性を獲得していくとされています〔2〕。特定原材料は9品目、準ずるものは20品目で、後者は表示がなくても含まれている可能性があること〔5〕。新しいお菓子は家庭で先に試してから園へ、という順番〔3〕。こうした基本を手元に置いておくと、袋の裏の小さな文字が、判断の手がかりに変わっていく可能性があります。
SOMIOのお菓子は、卵・乳製品・小麦粉を使わず国産米粉で焼き上げ、果実の甘みや米粉の素朴さの後ろに、お味噌をそっと忍ばせています。大豆とアーモンド、商品によってはくるみやバナナ、りんご、お味噌の原料の大麦など、確認していただきたい点はありますが、家族みんなで同じおやつを囲める日をつくる、ひとつの選択肢になれば幸いです。ひと口目の美味しさの理由がお味噌だったと知ったとき、身近な食材のまだ知らなかった一面に出会えるかもしれません。それぞれのお味噌の産地や造り手については、公式オンラインショップでご覧いただけます〔16〕。
参考文献・出典
〔1〕消費者庁/令和6年度 食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業 報告書(即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査、令和6年9月)/https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_241031_1.pdf /2026年10月19日閲覧
〔2〕食物アレルギー研究会(AMED研究班)/食物アレルギーの診療の手引き2023/https://www.foodallergy.jp/tebiki/ /2026年10月19日閲覧
〔3〕厚生労働省/保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)(こども家庭庁掲載版)/https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/cc94d067/20240205_policies_hoiku_86.pdf /2026年10月19日閲覧
〔4〕消費者庁/食物アレルギー表示に関する情報/https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/ /2026年10月19日閲覧
〔5〕消費者庁/加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック(令和8年4月版)/https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_260401_02.pdf /2026年10月19日閲覧
〔6〕消費者庁/アレルギー表示とは(令和8年4月)/https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_260401_01.pdf /2026年10月19日閲覧
〔7〕厚生労働科学研究班/食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022/https://www.foodallergy.jp/wp-content/uploads/2026/04/nutritionalmanual2022-20260406.pdf /2026年10月19日閲覧
〔8〕SOMIO 公式オンラインショップ/森のマフィン 商品一覧/https://www.somio.jp/SHOP/180505/list.html /2026年10月19日閲覧
〔9〕SOMIO 公式オンラインショップ/Strawberry/苺/https://www.somio.jp/SHOP/muffin-005.html /2026年10月19日閲覧
〔10〕SOMIO 公式オンラインショップ/Blueberry King/ブルーベリーキング/https://www.somio.jp/SHOP/muffin-004.html /2026年10月19日閲覧
〔11〕SOMIO 公式オンラインショップ/SOMIO Blanc Cookie/白みそクッキー/https://www.somio.jp/SHOP/baked-001.html /2026年10月19日閲覧
〔12〕OMISONOMORI(おみその森)/OMISONOMORI パンフレット(2025年11月版)
〔13〕SOMIO 公式オンラインショップ/原材料・アレルギー表示/https://www.somio.jp/hpgen/HPB/entries/5.html /2026年10月19日閲覧
〔14〕SOMIO 公式オンラインショップ/森のマフィン【選べるマフィン6個セット】/https://www.somio.jp/SHOP/muffin-set-006.html /2026年10月19日閲覧
〔15〕SOMIO 公式オンラインショップ/よくある質問/https://www.somio.jp/hpgen/HPB/entries/7.html /2026年10月19日閲覧
〔16〕SOMIO 公式オンラインショップ/お味噌(Omiso no Mori)商品一覧/https://www.somio.jp/SHOP/180582/list.html /2026年10月19日閲覧
〔17〕SOMIO 公式オンラインショップ/Somio About(私たちが大切にしていること)/https://www.somio.jp/hpgen/HPB/entries/1.html /2026年10月19日閲覧
〔18〕SOMIO 公式オンラインショップ/SOMIO Grain Cookie/麦みそクッキー/https://www.somio.jp/SHOP/baked-002.html /2026年10月19日閲覧

